ユーザ導入事例

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ラッキー運輸株式会社

ICタグを活用した倉庫管理システムを構築。デルサーバとOracle RAC 10gで、短期間・低コストの無停止型システムを実現

新しいビジネスモデル創造に燃える中堅企業の果敢なチャレンジ。
実現を支えたのは、低コストで高信頼システムを構築できるOracle RAC 10g と、短期導入を支援するデルのサービスパッケージだった。
 
 
ラッキー運輸株式会社
ラッキー運輸株式会社
 
本社:北海道札幌市白石区米里1条2丁目7-1。資本金1000万円。年商12億円(2004年8月期)。1970年12月、通常の運送 会社として設立したが、1995年ごろからアミューズメント機器の物流に特化。アミューズメント機器1台ごとの単品管理の正確さ、24時間365日対応など、業界独自のニーズにきめ細かく対応することにより、寡占化に成功。北海道で動く新規のアミューズメント機器約20万台の8割シェアをおさえている。愛知、北関東に営業所。従業員数50名。

個品の取り違えリスクを極小化せよ

札幌市に本拠をおくラッキー運輸は、アミューズメント機器の物流を専門に行っている運送会社である。アミューズメント機器の物流には高度な個品管理が求められる。1台でも配送ミスをすれば、機器を置く店は営業できず、何百万円もの損害を与えてしまうのである。

ラッキー運輸は、緻密で正確な在庫管理/出荷管理を24時間365日提供することにより、メーカーおよび店からの信頼を獲得してきた。年商12億円ではあるが、北海道で動く新規のアミューズメント機器約20万台中8割のシェアをおさえる「ナンバーワン企業」である。

しかし、実際に取り扱う商品は中古機器を含め年間30万台にのぼり、これら個品の動きをシリアル番号の目視確認によって管理するのは極めて困難で、商品の取り違えリスクも大きい。

「当社の最大の財産である『信用』を維持するためには、思い切った導入と業務プロセス変革が必要なときに来ていたのです」と、ラッキー運輸株式会社 代表取締役 三國治氏は語る。

ラッキー運輸株式会社

前例のないICタグを使った高可用性システムの短期開発に挑戦

そこで構築したのが、通称ICタグ(電子荷札)を用いた倉庫管理システムである。

新・倉庫管理システムは名づけて「AMLS(Amusement Machine Logistics System)」。先進のICタグを用いたことに加え、オラクルのデータベース「Oracle Database 10g」とそのクラスタ技術「Oracle Real Application Clusters 10g(以降「Oracle RAC 10g」と表記)を採用したことでも注目される。Oracle Database 10gなら、Enterprise Editionに加え、Standard EditionでOracle RACを構築できるため、高可用性システムを、低い投資で実現することができたのである。

またシステム構築にあたっては、デルが提供する「Dell SE RACパッケージ」を採用した。これは、Oracle RAC 10gに最適化したデルのサーバと高性能ネットワークストレージを、導入サービスと共に提供するパッケージで、短期間かつ低コストでの無停止型システム構築を実現できたからである。

セキュリティ性の高いライフサイクル管理にはICタグが不可欠

「これからのアミューズメント業界には、より高度なセキュリティ管理と、廃棄まで含めたライフサイクル管理が求められます。ICタグは、相当な情報量を書いたり消したりできる。人手を増やすことなく、より正確なライフサイクル管理を行うには、ICタグしかないと考えました」と三國氏は言う。

複製が容易にできる2次元バーコードに比べて、セキュリティ性が高い点も評価した。

リサイクルできるICタグがコストの問題を解決

しかし、AMLSが実現するまでには、3つの課題を乗り越えなければならなかった。

第1はコストの問題である。

KRDコーポレーションは、ハンディターミナル、タグプリンタなど、ICタグシステムの構築に必要なハードウェア類をワンストップで提供できる開発/製造会社であった。さらに画期的なのは、リサイクルのできるICタグを確立していたことだ。

1年前当時、ICタグは1個数百円であったから、従来の使い捨てタイプだと毎年数千万円を捨てることになる。リサイクルシステムにより、ICタグを年単位で再利用し続けるめどが立ったことで、ついに三國氏は新システムへの投資を決断した。

Oracle RAC 10gで高可用性システムを低コストに構築

第2の課題は、システムの可用性を上げることである。

ラッキー運輸は、24時間365日対応で信頼を勝ち得てきた。業務の生命線を握るシステムも24時間365日対応でなければならない。止まらないこと、そして、万一障害が起きてもすぐに復旧できることは重要な要件だった。

「中小企業だからと言って、目先の投資を惜しんで『銅』のシステムを作ってはいけません。銅はいつまで経っても『金』には変わらないからです。最初からきちんと金のシステムを作っておけば、ビジネスを拡大していっても容易に対応できます」と三國氏は言う。

データベースとしてオラクルを選んだのは、最も信頼性の高いデータベースであると判断したからだ。しかもOracle Database 10gは、Standard Editionでクオリティの高いクラスタシステムを構築できる。初期投資を抑制しながら、「金のシステム」を手に入れることができるのだ。

デルだけが提供できたRACシステム構築のワンストップサービス

第3の課題は、時間との戦いである。

ICタグを使ったシステムを、Red Hat® LinuxとOracle RACの組み合わせで構築するが、ハードウェアの提供を含めたサーバシステム構築をワンストップで担当してくれないか。三國氏は複数のベンダに問い合わせたが、他のベンダに先駆けて「できる」と回答したのが、デル・プロフェッショナル・サービスである。

商談当初、国内ではOracle RAC 10gを使ったシステムはまだ動いていなかった。デルはオラクルとグローバルにアライアンスを組み、共同作業でOracle RACの認定構成情報を提供している。グローバルでの検証結果を活かし、日本国内ではデル・プロフェッショナル・サービスにより日本語環境の推奨構成をいち早くリリースした。このプロセスを通じて、「PowerEdge 2650」サーバと「Dell|EMCファイバーチャネルストレージ」の検証済構成の提供が可能になり、Oracle RAC 10gのシステムを約2週間という短期間で構築した。

「流通業界というのは時間をお金に換算する業界です。誰よりも早く回答し、短期間でシステムを構築してくれたデルは、時間で差別化をしてきたわれわれ流通業界の感覚にぴったりフィットしました」(三國氏)。

ICタグを読み取るハンディターミナルをトラックにも搭載

アプリケーションの開発はオラクルに詳しいウィル・ドゥが担当し、実質3ヶ月のスピード開発を行った。AMLSは、2004年11月に稼働を開始したのである。

新システムでは、メーカーからの入庫と同時にICタグを機器1台ごとに貼付。ハンディターミナルで納品情報・商品引取り情報などのタグ情報を読み込み、携帯電話(BREW)を経由して、データセンターのサーバへ送信する。サーバには倉庫管理アプリケーションが導入されており、在庫データに機器1台ごとのロケーション情報を反映する。したがって管理者はいつでも、倉庫内における在庫情報や、商品1台ごとの位置情報をタイムリーに把握できる。

2005年1月には、ラッキー運輸のトラック50台にハンディターミナルと携帯電話を搭載する。トラックのドライバーが納品先/引取り先で機歴情報を書き換えられることが可能になり、いちいち倉庫へ納めることなく、次の納品場所へ直接運べるようになる。

作業効率50%アップ、取り違えミスはゼロに

AMLSの最大の構築効果は、取り違えリスクの少ない個品管理を実現できたことだ。

ラッキー運輸の倉庫には常に約3万台の在庫がある。この中から、目的の個品の位置を即座に把握できるようになった。入出庫、在庫、ロケーションの管理を統合的に行えるため、作業もすばやい。

ビジネスを拡大するシステム基盤づくりに成功

ラッキー運輸では今後、このAMLSの機能を、アミューズメント業界以外の一般運送業者でも利用できるように、ASPサービスとして提供していく。すでに利用を希望する企業が名乗りをあげており、ビジネスとしての成算は高い。

「約1億5千万円の投資は5年で回収するつもりでしたが、予定より早く、3年ぐらいで回収できる見込み」と、三國氏は自信のほどを見せる。

またタグ情報は、店/メーカー/商社などの関係会社で共有していく。メーカーにとっては、入庫/在庫/棚卸し/各店が保有している明細など、欲しかった情報が自前でシステムを構築しなくても手に入る。ラッキー運輸は、顧客であるメーカーを強力に囲い込むことができるのだ。

「ロジスティクスの領域には、宝の入った袋がゴロゴロ存在しています。これまでは、中にきちんと宝が入っているか、いちいち開けてみるのに手間がかかりすぎました。デルのワンストップサービスと低価格でのOracleRAC構築により、袋を次々に開けてみることができるようになったのです」と三國氏は目を輝かせて語った。

●Oracleは、Oracle Corporationの登録商標です。本文中の商品名は、各社の商標または登録商標です。●PowerEdge、PowerConnect、DELLロゴは、米国Dell inc.の商標または登録商標です。●その他の社名および製品名は商標または登録商標です。

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